リザーブタンクに入っている分だけ交換を繰り返す方法
パワーステアリング(通称:パワステ)は、油圧の力を借りて作動していますが、作動油である、パワステフルードを定期的に交換している人は、どの程度いるのでしょう?
スペースギア(SG)のサービスマニュアルなどを探しても、交換時期については見つかりません。これは、デリカに限ったことではないでしょうね。殆どの国産車が、パワステフルードは、規定量が入っていれば良いという考え方をしているように思えます。
もしかすると、車の一生の中で、廃車になるまで、一度も交換されずに終わってしまう油脂かもしれません。
しかし、永年使い続けて、劣化しない油脂というものは存在しないはずです。もしそうであるなら、パワステフルードが古くなってくると、どのような影響があるのでしょうか?
トラブルの兆候としては、
●ハンドルを切るたびに変な音がする ●冬になるとハンドルの切れがが重たくなる
などの症状が出始めます。できることなら、初期症状のうちに、パワステフルードを交換しておき、致命的なトラブルを予防したいものです。
尚、パワステフルードが汚れてくると、パワステポンプが故障したり、ステアリングラックの故障原因になります。いずれにしても、これらの部品が故障してしまうと、部品代や、交換工賃も高額になりますから、5万〜10万キロを目途に、主要部品が壊れる前に、早めのフルード交換を忘れないように心がけては如何でしょうか?
とはいえ、パワステフルードは、全量交換することが容易ではありません。全量交換するためには、ラインの一部を切り離して、循環させながら新旧のフルードを入れ替えるという方法をとりますので、ちょっと厄介です。
手軽にDIYで施工できる方法としては、リザーブタンクに入っている分だけ、スポイトなどで吸いだして、排出できた分だけ新油を補充するという方法。勿論、これでは、ほんの一部しか新しいフルードに入れ替わりませんから、同じ作業を何回か繰り返す必要もありますし、また、完全に新旧のフルードを入れ替えることはできません。
しかし、多くの車が、廃車になるまでの間、無交換で使いっぱなしでいることを考えると、全量交換しなくても、ある程度新油に入れ替わるだけでも、特に不具合はないと思われます。
作業手順
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■SG(2800DT)のパワステフルードのリザーブタンクは、インタークーラーの助手席側にあり、バッテリーとの間の狭いところに設置してあります。
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■SGのリザーブタンクは、黒い色をした金属製タンクです。
車種によっては、樹脂タンクが使われていますが、金属製タンクの場合は、高温・高圧になったフルードが直接循環している構造なので、夏場の走行直後の点検作業は、非常に熱くなっていますから、ご注意!
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■エンジンを止めた状態で(できれば少し冷えているほうが作業性がいいです)、パワステフルードのレベル(量)を点検します。
タンクの蓋が、レベルゲージ兼用です。
MAX(上限)と、MIN(下限)の中間にオイルが付着していればOKです。
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■パワステフルードの点検方法には、もうひとつあります。
エンジンを掛け、アイドリング状態で、フルードのレベルを点検します。
エンジン停止時のレベルとの差が、5ミリ以内であれば正常です。エンジンを掛けたときに、5ミリ以上レベルが変動するようであれば、ラインにエアーを噛んでいる可能性があります。
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■パワステフルードのリザーブタンクには、異物がラインに入らないようにするため、ストレーナー(フィルター)が入っていますが、フルード排出作業の邪魔になるので、ストレーナーを取り出しておきます。
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■リザーブタンクの中に入っている古いパワステフルードを、スポイトなどを使って抜き取ります。
この作業で抜き取ることのできるフルードは、200〜250cc程度です。
オイルチェンジャーを使って引き抜くと、作業が楽にできます。
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■抜いた分だけ、新しいフルードを入れます。
金属製タンクのため、中の液面がわかりませんから、入れすぎないように気をつけましょう。油断すると、溢れてしまいます。
目安としては、250cc程度計量しておいてから補充すると、入れすぎる心配がありません。
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■SGのパワステラインの総量は、およそ1リットル。1リットルのうち、250ccだけ新油に入れ替わったのでは、交換率は1/4にしかなりませんので、この作業を数回繰り返します。
■但し、このままの状態で、再びスポイトで吸い出したのでは、何もなりません。
一度エンジンを掛けて、ステアリングを左右に一杯に切ってやります。そうすることで、パワステフルードを循環させてやります。
■本来は、ステアリングを据え切りするためには、前輪をジャッキアップして置く必要がありますが、ジャッキアップせずに、新しいフルードを入れたら、一度タンクの蓋をして、ボンネットを閉め、駐車場などで切り替えしをしてやると、パワステフルードが循環しますから、再び、フルードの抜き取り→新油の補充を繰り返します。
※注意点としては、タンク内が空の状態で、エンジンを掛けないこと! エアーを噛んでしまいます。エアーを噛んでしまうと、走行中に、急にハンドルが軽くなったり、重たくなったりを繰り返す可能性があります。
この方法で交換できるのは、1回に総量の25%が限度です。
仮に、同じ作業を5回繰り返すと、およそ7〜8割のフルードを新しくすることができます。
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■排出した古いパワステフルードと、新油の比較です。新油はアセロラジュースのような透き通った赤色をしています。
SGのパワステフルードには、ATFと同種類の油脂が指定されています。
但し、指定グレードは、デキシロン��ですから、SGのATミッションに使用されているフルードとは、異なります。
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